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住宅特集 2010年8月号
表紙の作品:平和台の民家
撮影:新建築社写真部
平和台の民家
 
定価:¥2,000(本体¥1,905) 168頁
297mm x 221mm
 

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[特集]時間を織り込む設計
平和台の民家=
阿部勤 野田の家=渡谷博美 美原の農家=大野鶴夫 酒井善史 HANEGI G-House=山口誠 音羽の家=中村潔 OKA MASAKAZU HOUSE=元良信彦 ICHINOE=駒田剛司駒田由香 HIKARI-IDOU HOUSE=大薮義章 花園の家=髙橋俊介

[住宅5題]
ナチュラルアングル=
遠藤政樹 名和研二 富士が丘の家=竹原義二 RSH:6=岸本和彦 結城の大きな屋根=長崎辰哉 Sg=芦澤竜一


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平和台の民家
設計 阿部勤/アルテック
施工 建築苔原
所在地 東京都練馬区
住宅特集 2010年8月号 018頁

MAP

 
築100年近い民家を解体し、大工棟梁の技術と建築家の思考をコラボレーションしながら、これからの100年を生き続ける家をつくり上げている。人、技術、家を通して受け継がれるものの意味を考えさせられる住宅。

平和台の民家
撮影:新建築社写真部
野田の家
設計 渡谷博美建築設計事務所
施工 熊倉建匠
所在地 大阪市福島区野田
住宅特集 2010年8月号 038頁

MAP

 
築80年の町屋の改修。細かく仕切られていた部屋をつなげる、減築によって既存の構造を見せた吹抜けのホールを設ける、欄間や建具など既存の凝った意匠のものをそのまま使うなど、新旧の融合と、住まい手の使いやすさを考慮している。

野田の家
撮影:新建築社写真部
美原の農家
設計 大野アトリエ 大野鶴夫 酒井善史
施工 金下建設
所在地 堺市美原区
住宅特集 2010年8月号 046頁

MAP

 
100年以上もの間、この土地に存在する古民家の改修。長い時間を経て移築、増築、新築を繰り返し多くの人の手を経て構成されてきたこの住宅に、できるかぎり既存材料を再利用して記憶の継承と共に新しいデザインを投入している。

美原の農家
撮影:新建築社写真部
HANEGI G-House
設計 山口誠デザイン
施工 田工房
所在地 東京都世田谷区
住宅特集 2010年8月号 054頁

MAP

 
1986年に建てられた、ごく見慣れた印象の木造2階建て戸建て住宅のリノベーション。改修をするにあたり、既存建物と改修部分とをともに「部分」として扱いコラージュする。コラージュすることで、空間構成としてある種の不整合さを生みだしている。

HANEGI G-House
撮影:SHIMIZU KEN
音羽の家
設計 中村潔建築設計事務所
施工 小寺工業
所在地 京都市
住宅特集 2010年8月号 060頁

MAP

 
二世帯で住む住宅の親世帯の生活の変化に伴う増築。鉄板を用いて、玄関からスロープ状に上がるアプローチとその内部の書斎を傘のように覆う構造となっている。高さを少しずらすことで、隙間からは採光も確保。次の段階も見据えた増築となっている。

音羽の家
撮影:新建築社写真部
ICHINOE
設計 駒田剛司+駒田由香/駒田建築設計事務所
施工 井戸建設
所在地 東京都江戸川区
住宅特集 2010年8月号 078頁

MAP

 
鉄骨三階建ての店舗併用住宅のリノベーション。
2階には湾曲した2枚の壁を、3階には箱形の壁を4カ所挿入することでそれぞれの居場所をつくり出している。

ICHINOE
撮影:新建築社写真部
HIKARI-IDOU HOUSE
設計 大薮義章建築計画所
施工 ダイミツ建設
所在地 大阪府堺市
住宅特集 2010年8月号 085頁

MAP

 
鉄骨3階建て店舗併用住宅のリノベーション。南側が首都高速の高架、北側が落ち着いた並木道という対照的な環境に挟まれていたことと、既存建物の内部が構造要素の少ないシンプルなスケルトンであったため、2階は2枚の湾曲した壁で領域を分け、セカンドリビングとインナーバルコニーを南北に配し、中央にLDKを配している。3階は箱形の壁を4カ所配置し、居室と浴室・洗面、ウォークインクロゼットの機能を納め、それ以外の空間を、庭のようなフリースペースの空間としている。

HIKARI-IDOU HOUSE
撮影:新建築社写真部
OKA MASAKAZU HOUSE
設計 元良信彦/モトラデザインスタジオ
施工 三富工務店
所在地 長野県北佐久郡軽井沢町
住宅特集 2010年8月号 086頁

MAP

 
1934年に竣工したアントニン・レーモンド設計の「OKA MASAKAZU HOUSE(岡別邸)」の改修.元々は別荘だった建物を常住の住宅として使用していたため,主に外壁面に大きな改変がなされていた状態を,当時のオリジナル図面や写真を参考に元々の状態に修復した.設備機器を現代仕様にしたり,レーモンドの思想を鑑みて設計者が敢えて改変を加えた箇所もあり,忠実な復元ではなく,再生工事と言える改修.

OKA MASAKAZU HOUSE
撮影:新建築社写真部
花園の家
設計 髙橋俊介/基本フォルム
施工 服部ライフサポート
所在地 大阪市西成区
住宅特集 2010年8月号 090頁

MAP

 
細い街路によって碁盤目状に区画された下町に建つ住宅。人の位置・動き、身体スケール、ゾーニング、シークエンスなどから決定された曲面の壁により、矩形の街並みにぐにゃぐにゃの内部空間を挿入している。

花園の家
撮影:木村耕平
ナチュラルアングル
設計 遠藤政樹/EDH遠藤設計室
   名和研二/なわけんジム

施工 山庄建設
所在地 東京都世田谷区
住宅特集 2010年8月号 106頁

MAP

 
敷地南側を流れる小川との距離の取り方から空間を構成。L型の黒い1階部分(水回りなど)にU型の白いチューブ状の2階(寝室など)が載り、L型とU型に囲まれた部分が、2層分のヴォリュームをもつリビング・ダイニングになっている。

ナチュラルアングル
撮影:新建築社写真部
富士が丘の家
設計 竹原義二/無有建築工房
施工 SEEDS・CASA
所在地 兵庫県三田市
住宅特集 2010年8月号 114頁

MAP

 
生活の場をすべて2階へ持ち上げ、谷側のパノラマの眺望を取り込んだ住宅。2階の居間は浮遊するように架けられた木の化粧梁の隙間から光が入り込み、開放的な居場所を生み出している。

富士が丘の家
撮影:新建築社写真部
RSH:6
設計 岸本和彦/acaa
施工 大同工業
所在地 神奈川県平塚市
住宅特集 2010年8月号 122頁

MAP

 
中庭をフラットな目線で居場所が取り囲む構成の住宅。風呂や、階段、下の間、奥の間、空の間といったさまざまな居室が村を成すかのように大きさや高さをコントロールしながら配置されている。

RSH:6
撮影:新建築社写真部
結城の大きな屋根
設計 長崎辰哉/アトリエハレトケ
施工 宍戸工務店
所在地 茨城県結城市
住宅特集 2010年8月号 130頁

MAP

 
外周部に居室を配して屋外と関係付け、階段室といった建物の中心にある移動空間を抽象的につくり上げている。そのことで生活のシーンが重層される住宅の風景を豊かな体験として建築が内包できるように意図されている。

結城の大きな屋根
撮影:新建築社写真部
Sg
設計 芦澤竜一建築設計事務所
施工 安松託建
所在地 群馬県伊勢崎市
住宅特集 2010年8月号 138頁

MAP

 
12の機能を12の平屋の箱に分散し、中庭を囲んで配置している。また平屋の上部は一部を除いて屋上庭園となっており、家族が植栽や果樹などの自然を楽しむ場所としての住宅が提案されている。

Sg
撮影:新建築社写真部
「平和台の民家」 作品解説
次の100年を見据えて    ——かたちあるものとないものを伝える
建築家を探す
阿部 45年ばかり前の話ですが、坂倉準三建築研究所の先輩の村田豊さんに銀座でパッタリ逢ってお茶を御馳走になったんです。村田さ...
苔原順二 x 阿部勤
住宅特集 2010年8月号 018頁
「野田の家」 作品解説
新旧を融合させた町屋の改修
補強計画は、震災の被害状況や実大振動実験結果より、1階の層崩壊防止に主眼を置いた。既存の軸組内に補強金物を用いて、筋交い等強度型の耐震要素を配置した場合、初期剛性は高まるもののその箇所への応力集中を招き、近傍仕口の...
下山聡
住宅特集 2010年8月号 038頁
「野田の家」 作品解説
新旧を融合させた町屋の改修
大阪市福島区野田は大阪市中央卸売市場に接する下町で、戦災を免れ古い街並みが残っていたが、近年3階建ての戸建て住戸等に建て替わりかなり様変わりしている。そうした街並みの中にこの築80年の町屋は建っている。隣接す...
渡谷博美
住宅特集 2010年8月号 038頁
「美原の農家」 作品解説
住み継ぐカタチ
このプロジェクトは大阪府南部にある堺市美原地区黒山に位置し、敷地面積が2,185.24㎡、延床面積845.24㎡に及ぶ大きな農家のうち、母屋の一部、長屋門、納屋を改修したものである。
幹線309号線沿いは...
大野鶴夫
住宅特集 2010年8月号 046頁
「HANEGI G-House」 作品解説
不整合とコラージュ
1986年に建てられ現在は使われなくなった、ごく見慣れた印象の木造2階建ての戸建て住宅をリノベートし、建物として継続的な利用を目的とした計画である。上下階に分けて2戸の賃貸長屋住宅へと改修した。入居者として単身者や...
山口誠
住宅特集 2010年8月号 054頁
「音羽の家」 作品解説
時間や家族の変化と共に変わる住空間
神社境内の一角に建つ二世帯住宅の増築計画である。この住宅には神社の宮司を務める夫とその妻が息子世帯と暮らしている。2003年に竣工してから6年が過ぎ、親夫婦の高齢化、特に妻の足腰が弱ってきたことから、玄関回りを増築...
中村潔
住宅特集 2010年8月号 060頁
「ICHINOE」 作品解説
ランドスケープ的リノベーション
江戸川区一之江に建つ鉄骨3階建て店舗併用住宅のリノベーションである。1階の店舗を金型の工場に、2、3階の住居は家族4人のためのまったく新しい空間につくり変えることが求められた。
この計画を進めるうえでの契...
駒田剛司
住宅特集 2010年8月号 078頁
「HIKARI-IDOU HOUSE」 作品解説
「動線光井戸」による立体改修
駅が近く、住宅が密集する環境に建つ。築15年になる間口3.6m、奥行9mの典型的な3階建ての、建て売り住宅の改修である。高齢の母親と同居するのと、子供が小学生になるのを機に改修することとなった。北側の道路以外の三方...
大薮義章
住宅特集 2010年8月号 085頁
「OKA MASAKAZU HOUSE」 作品解説
巨匠の名住宅の再生に挑む
1934年、実業家の岡庄五氏は友人であるアントニン・レーモンドに設計を依頼し、旧軽井沢の閑静な地所に夏の別邸を設ける(後に隣地に「母屋」も建設している。72頁参照)。土地の材料を用いて、構造を素直に表現する合理性と...
元良信彦
住宅特集 2010年8月号 086頁
「OKA MASAKAZU HOUSE」訪問記
前を向いて復し、修める
改修後の「OKA MASAKAZU HOUSE」に、増沢建築設計事務所出身でアントニン・レーモンドの孫弟子にあたる内田祥士さんと共に訪れ、改修設計者の元良信彦さんに建物を解説していただきました。     (編...
内田祥士
住宅特集 2010年8月号 086頁
「花園の家」 作品解説
バウンダリーによる場の定義付け
細い街路によって碁盤目状に区画された下町。人びとはたくましく生き、人情味豊かで親密感のある町。しかし街区をさらに細分化させたグリッドに、なんとか心身を合わせて暮らしているようにも見えた。この改装では、できればその支...
髙橋俊介
住宅特集 2010年8月号 090頁
「ナチュラルアングル」 作品解説
ズレて見えてくるものがある
豊かな自然に囲まれた敷地
世田谷のこの敷地の南には小川が流れ、夏にはホタルが飛来してくるほど豊かな自然環境の中にある。敷地は矩形ではないのだが、自然の中での子供の成長を願う、それまで都心の共同住宅住...
遠藤政樹
住宅特集 2010年8月号 106頁
「富士が丘の家」 作品解説
自然と対話する素の建築
敷地は丘陵地を造成し、整然と区画されたニュータウンの中にある。間口が広くゆったりとした落ち着いた街区に位置する。裏は公園の用地で、谷間となって落ち込み、大きく視界が広がっていた。
建主は日々の仕事から解放...
竹原義二
住宅特集 2010年8月号 114頁
「富士が丘の家」 作品解説
断面詳細図からディテールを読む
断面詳細図からディテールを読む
1:屋根は土佐漆喰の壁と縁を切り浮かんだように見せるため、ポスト柱や壁でもたせず、一方向の化粧梁の外側にガ...
住宅特集 2010年8月号 114頁
「RSH:6」 作品解説
緩やかに展開する居場所とスケール
近い将来は住宅に取り囲まれることが予測される、土地区画整理事業区域内の角地が敷地である。比較的ゆとりのある敷地面積と、穏やかな人柄の夫婦ふたり暮らしというプログラムから高さをできるだけ抑えたおとなしい建ち方が望まし...
岸本和彦
住宅特集 2010年8月号 122頁
「結城の大きな屋根」 作品解説
重層する風景を包み込む「大きな屋根」
東京から電車で90分ほどの地方都市の郊外。東の遊歩道と西の車道に挟まれた敷地は、遠く筑波山を望む。インテリアの知識に富み、アンティークを好む建主の第一声は「美術館のよう」で「生活を感じさせない」家。多くの部屋...
長崎辰哉
住宅特集 2010年8月号 130頁
「結城の大きな屋根」 作品解説
FRC断熱型枠によるコンクリート打放しとアルミ・木複合サッシによる温熱環境
コンクリート打放しは建主の強い希望だった。スギ板化粧型枠ではなく一般型枠で、かつ内外とも打放しがよいという。これにどう応え...
住宅特集 2010年8月号 130頁
「Sg」 作品解説
みんなで共有する屋上の庭
敷地は群馬県伊勢崎市内の低層の住宅群が建ち並び、周囲には赤城山・妙義山・浅間山等の山々を望むことができる盆地にある。ここに家族4人が住む住宅を計画した。敷地周辺には田畑がところどころ残り、2階建てや小さな平屋...
芦澤竜一
住宅特集 2010年8月号 138頁
「Sg」 作品解説
不変性を要求された4つの棟は、本計画建物すべての水平力が負担できる剛性と強度を確保するためRC壁式構造とした。これらのRC造BOXの間に挿入された8つの木造BOXは屋根面に一方向梁を連続的に配置し、直接構造用合板を...
田口雅一
住宅特集 2010年8月号 138頁