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住宅特集 2009年11月号
表紙の作品:PLUS
撮影:新建築社写真部
 
定価:¥2,000(本体¥1,905) 168頁
297mm x 221mm
 

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敷地のかたち 細長い場所に建つ家
主な収録作品:[laatikko]=木下道郎/ワークショップ SAハウス=石田敏明+石田敏明建築設計事務所 高松の住宅=メジロスタジオ 北鎌倉の家=岸本和彦/acaa PLUS=原田真宏原田麻魚/MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO house O=五十嵐淳建築設計 冒険者たち=平山俊建築設計 南原の山荘=武富恭美/d/dt Arch. 吉祥寺の家=浅利幸男/ラブアーキテクチャー Piccolo Teatro=伊藤寛アトリエ F-WHITE=山本卓郎建築設計事務所 野川=押尾章治小巻依里子+UA ウチミチニワマチ=増田信吾大坪克亘

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[laatikko]
設計 木下道郎/ワークショップ
施工 平成建設
所在地 東京都
住宅特集 2009年11月号 017頁

MAP

 
64m2で奥行が20mという細長い敷地。長辺の一辺が幅2mにも満たない歩行者通路に接している。この細長い敷地に住空間を確保するため、敷地と通路の境界に透過性のあるファインフロアの壁を建てて外壁とし、隣接する通路も、一体的な室内空間として感じられるようにしている。

[laatikko]
撮影:新建築社写真部
SAハウス
設計 石田敏明+石田敏明建築設計事務所
施工 東山工務店
所在地 東京都
住宅特集 2009年11月号 026頁

MAP

 
建物の外形は敷地形状と、地域協定からほぼ自動的に決定されている。また編成材によるパネル工法を用い、間仕切り壁には編成材(構造材)のほか6㎜厚の鉄板を用いることで、合理的に室をつないでいる。また床材の仕上げを部屋ごとに変えることで、多様な場所をつくり出している。

SAハウス
撮影:新建築社写真部
高松の住宅
設計 メジロスタジオ
施工 スリーエフ
所在地 東京都豊島区
住宅特集 2009年11月号 034頁

MAP

 
敷地の形状に合わせた五角形の輪郭と五つに折れた屋根とに包まれた一室空間。1階の土間空間から3段上がってキッチン・ダイニングスペース、その先には2階の6つのスペースがスキップしながら数珠つなぎに展開する。それぞれのスペースには高さの異なる腰壁あるいは仕切り壁が取り付けられており、吹抜け側からは空中に箱が浮いているように見えるが、裏に回ると書き割りの舞台装置のようでもある。またさまざまな素材や仕上げにより、豊かな表情をもち合わせている。

高松の住宅
撮影:新建築社写真部
北鎌倉の家
設計 岸本和彦/acaa
所在地 神奈川県鎌倉市
住宅特集 2009年11月号 042頁

MAP

 
細長い敷地は風致地区と二項道路のセットバックによりさらに削られ、奥行が2・7m、長さ23mの建築形態が必然的に決まってきた。そこで内部空間の距離を最大限に活かすため、曲がったプランとしてその先に奥行を感じさせたり、スラブの段差を用いて体験をがらりと変えたり、中庭を挿入することで目線を操作する工夫がなされている。

北鎌倉の家
撮影:新建築社写真部
PLUS
設計 原田真宏+原田麻魚/MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO
施工 大同工業
所在地 静岡県熱海市
住宅特集 2009年11月号 064頁

MAP

 
伊豆山の中腹にある週末住宅。南方に太平洋が望め、北と西側を森に囲まれた自然環境が豊な敷地に、ふたつの直方体のヴォリュームを中心をずらしながら直交させた幾何学的な構成をもつ。下段の直方体は海側に向かって伸び、上段の直方体は森側に向かって伸びる。それぞれテラスを介して、海と森のふたつの風景に対して量塊をもちながら向き合う。外壁・屋根・床はすべて白い大理石造で、海と森の先端部に近付くほど磨きを上げて環境に溶け込むようなディテールとなっている。

PLUS
撮影:新建築社写真部
house O
設計 五十嵐淳建築設計
施工 五十嵐組
所在地 北海道
住宅特集 2009年11月号 076頁

MAP

 
15 個のボックスが中央のリビングからフィンガー状に角度をさまざま変えてつながる構成。天井高さはリビングが最も高く6m。要望された部屋がそれぞれ角度をずらしながら配置されることで、各々に独特の光や風を取り込んでいる。

house O
撮影:新建築社写真部
冒険者たち
設計 平山俊建築設計
施工 瀬戸建設
所在地 神奈川県南足柄市
住宅特集 2009年11月号 086頁

MAP

 
北東に向かって山並みの斜面がつづき、小田原、南足柄の市街とその先の相模湾が一望できる敷地に建つ住宅。建物は斜面なりに各々ヴォリュームがつくられ、その中を通路が巡り、ヴォリューム同士をつないでいる。

冒険者たち
撮影:新建築社写真部
南原の山荘
設計 武富恭美 / d/dt Arch.
施工 三信建設
所在地 長野県北佐久郡軽井沢町
住宅特集 2009年11月号 094頁

MAP

 
正方形のプランの中心に、小さな正方形の櫓を建てるように2階に書斎、その下にキッチンを納め、その周囲にリビング、ダイニング、寝室といった諸室を螺旋状に配している。また大屋根の上に小屋根を浮かせるように架けて、その隙間を高窓とし、光と景色を取り込んでいる。

南原の山荘
撮影:新建築社写真部
吉祥寺の家
設計 浅利幸男/ラブアーキテクチャー
施工 本田工務店
所在地 東京都武蔵野市
住宅特集 2009年11月号 102頁

MAP

 
吉祥寺の繁華街からほど近く、人通りの多い立地に建つ店舗兼三世帯が住む住宅。コンクリートブロックを積層させた構造で、内外ともに同一仕上げ。三方を囲まれ、前面道路側にも開口を大きくとることが難しいため、かざぐるまプランによって三つのコートを自らつくり出す。各部屋はふたつのコートに面しており、斜めからの採光を得ることができる。

吉祥寺の家
撮影:新建築社写真部
Piccolo Teatro
設計 伊藤寛アトリエ
施工 渡辺富工務店
所在地 千葉県市川市
住宅特集 2009年11月号 116頁

MAP

 
敷地の形状に合わせた五角形の輪郭と五つに折れた屋根とに包まれた一室空間。1階の土間空間から3段上がってキッチン・ダイニングスペース、その先には2階の6つのスペースがスキップしながら数珠つなぎに展開する。それぞれのスペースには高さの異なる腰壁あるいは仕切り壁が取り付けられており、吹抜け側からは空中に箱が浮いているように見えるが、裏に回ると書き割りの舞台装置のようでもある。またさまざまな素材や仕上げにより、豊かな表情をもち合わせている。

Piccolo Teatro
撮影:新建築社写真部
F-WHITE
設計 山本卓郎建築設計事務所
施工 長野工務店
所在地 千葉県柏市
住宅特集 2009年11月号 120頁

MAP

 
矩形のヴォリュームに、木製デッキの中庭が斜めに配置された住宅。南北共に接道する敷地で、フットプリントが大きく、外部に対しては空へ向かって開く。中庭を斜めに振ることで廊下がなくなり、各スペースはぐるりと中庭を介して一体的に繋がる。同時に、各スペースは奥に行くほどにプライベートな性格が強まり、独立できるようにもなっている。

F-WHITE
撮影:新建築社写真部
野川
設計 押尾章治+小巻依里子+UA
所在地 川崎市宮前区
住宅特集 2009年11月号 134頁

MAP

 
平坦地が24坪しかない雛壇状の造成地の擁壁上に建物をつくることで、平坦地をコート化し、55坪の敷地全体を活用している。
道路面とコート面、ふたつのレベルに接するため、立体的な視線と動線が生み出されていることが、この住宅の個性となっている。

野川
撮影:新建築社写真部
ウチミチニワマチ
設計 増田信吾+大坪克亘
所在地 東京都新宿区
住宅特集 2009年11月号 136頁

MAP

 
木造2階建ての古い民家の北側にあった塀の改修。元々あったブロック塀を撤去し、エキスパンドメタルを角部や面の中で細かく折り込み擬似的な柱、間柱をつくりながら、およそ10mの長さをフレームレスに立ち上げている。見る場所や角度によってさまざまな表情をもち、内と外を曖昧につなげる境界として存在する。

ウチミチニワマチ
撮影:新建築社写真部
「[laatikko]」 作品解説
ファインフロアで覆われた[縁]
幅員4m未満の道路が迷路のように走る東京の住宅密集地で、古い木造住宅が建つ敷地が不動産業者の手に渡った。200㎡ほどの敷地は区が定める敷地面積最低限度規制をわずかに上回るように三分割され、二区画に建て売り住宅が建った残りの敷地...
木下道郎
住宅特集 2009年11月号 017頁
「[laatikko]」 作品解説
細長い敷地での施工
4t車のアクセスができない狭小敷地はRCに向いていないことは分かっていた。あえてRCに挑戦したのは木造や鉄骨造では「新たな防火規制区域」のために半屋外空間をつくりにくく、敷地の個性を活かしにくいと考えたからである。予算もRCと...
木下道郎
住宅特集 2009年11月号 017頁
「SAハウス」作品解説
敷地から導かれた平面計画と構法
計画地域には歴史的な緑豊かな環境を維持保全するため、建蔽率、容積率のほかに境界線からの建物後退距離や接道緑化長さ、緑被率などのかなりタイトな地域協定がある。このため計画当初、東隣地にある母屋の増築として審査機関と事前協議しつつ...
石田敏明
住宅特集 2009年11月号 026頁
「SAハウス」作品解説
アプローチ
隣地境界線から1.5mの後退距離と細長い奥行条件から導かれた平面計画より、エントランスは敷地の比較的奥に設けた。母屋と計画建物の幅は必然的に3.0m確保されるため、アプローチは真砂土舗装された十分な奥行と広さのある、半ば閉ざさ...
石田敏明
住宅特集 2009年11月号 026頁
「SAハウス」作品解説
架構と編成材
編成材は国産材の間伐材(杉やヒノキ)を末口と元口を交互に組み合わせて編成し、接着プレスしてブロック状にした加工木材のことであり、高強度、高断熱、蓄熱保温性能、遮音性能、湿度調整性能などの特質がある。ここでは、杉ブロックを厚さ6...
石田敏明
住宅特集 2009年11月号 026頁
「高松の住宅」作品解説
45度振って隙間を生む
東京都心に計画された狭小住宅。もともとは邸宅が建っていただろう敷地は細長く分割され、計画地は六〇㎡程度とゆとりがない。土地の細分化により建て詰まった環境においても、隣家や道路からの視線に正対することなく、かつ採光を...
馬場兼伸 x 黒川泰孝 x 古澤大輔
住宅特集 2009年11月号 034頁
「北鎌倉の家」作品解説
路地を反復する湾曲した建築形態
北鎌倉の駅へ通じる細い路地に面した敷地に建つ。細長い敷地は風致地区と二項道路のセットバックにより削られ、奥行が2・7m、長さ23mの建築形態が制度的な理由から導き出された。路地は微妙に湾曲しており、それに平行する形態を基本とし...
岸本和彦
住宅特集 2009年11月号 042頁
「北鎌倉の家」作品解説
内部空間に結界をつくり出す
細長い建築形態から得られる内部空間の距離を最大限に空間へ反映させるため、以下に挙げるいくつかの手法を用いて内部空間を構成した。
1.曲がりによるシークエンス
路地をそのまま反復したような1階の廊下は、曲がっ...
岸本和彦
住宅特集 2009年11月号 042頁
「北鎌倉の家」作品解説
リビング建具解説
居住性を考慮し、ピクチャーウィンドウ的な効果以外に、多数に及ぶ製作品の木製建具を前提にして、高い気密性も満たすディテールが必要だった。具体的には建具を四方とも隠框の納まりとし、三方枠については建具と建具枠がふたつの辺で接する入...
岸本和彦
住宅特集 2009年11月号 042頁
「PLUS」作品解説
白の質量
南方に太平洋を見下ろす伊豆山の中腹に敷地はある。
西と北側をナラや山桜などの天然林に囲まれ、豊かな自然環境に恵まれているが、地山の地形そのままで、規模に比べ建築に十分な平場は見当たらない。ただ、敷地内を南北に縦断する...
原田真宏
住宅特集 2009年11月号 064頁
「PLUS」作品解説
「石と光のグラデーション」
内外装に用いた白大理石のほとんどは120番程度の水磨き。ギリシャ彫刻の肌のような質感で、光を柔らかく内に吸い込む。建築内部では、森側からの緑がかった光と、海側からの青みがかった光がグラデーショナルにブレンドされ、空間にほのかな...
原田真宏
住宅特集 2009年11月号 064頁
「house O」作品解説
house O
これは市街地に残された広大な敷地に建つ夫婦ふたりのための住居である。
このような場の状態は、時に自由であり時に不自由でもある。当初、要望を合理的な計画で解こうとスタディを開始した。道路や既存庭など、周辺の...
五十嵐淳
住宅特集 2009年11月号 076頁
さまざまな角度で光を受ける
さまざまな角度で光を受ける箱
前段でプランの経緯について説明したが、周辺の状態による必然性と同時に、光や風といった環境の状態も関係している。
大きな「四角」にすべての部屋を納める場合、不平等が生じるが、大きな「四角」を部屋単位で引き千切ると、全方...
五十嵐淳
住宅特集 2009年11月号 076頁
「冒険者たち」作品解説
敷地を巡る家づくり
敷地は、海と街並みを眼下に望む山の傾斜地であった。
いままで手つかずの状態であったこの場所は、高木が乱立し、小さな山林のようである。僕と建主である友人夫妻の三人は、草木を掻き分けながら敷地の中を歩き回る。...
平山俊
住宅特集 2009年11月号 086頁
「南原の山荘」作品解説
計画の経緯
南原は昭和初期に開発され、学者、研究者が多く別荘を構えた由緒ある地域である。周辺は植林されたカラマツをはじめとする木々が林となった平坦な土地で、北方向に離山を望む。敷地には約七〇年前に別荘が建てられ、ご家族が代々、...
武富恭美
住宅特集 2009年11月号 094頁
「南原の山荘」作品解説
大屋根と小屋根による屋根構造
求心的構成
別荘でとりわけ大切なのは、家族や友人と食事し語らうダイニングとリビング、ひとり書物と向き合い沈思黙考する書斎だと思う。大きな正方形の建物の中心に、小さな正方形の櫓をヒノキの大黒柱で高々ともち上げるように据...
武富恭美
住宅特集 2009年11月号 094頁
「吉祥寺の家」作品解説
かざぐるまプラン
この住宅は吉祥寺駅至近、飲食店が並ぶ通りに面する。敷地の三辺の建物同士の隙間は、露出配管・ダクトスペースとして共有されており、残る南東側前面道路ですら人通りが絶えないため、ここに開口を集中させて特定の方向性をもち込...
浅利幸男
住宅特集 2009年11月号 102頁
「吉祥寺の家」作品解説
街並みに定点をつくる
紛れもなく建築は街並みの構成要素であり、時間をかけて風景の一部となるのが望ましい。しかしながら、通りに並ぶ店舗のファサードはどれも消費の対象であり、だからこそ、「変わらないこと、変えられないこと」に価値があるように思えた。コン...
浅利幸男
住宅特集 2009年11月号 102頁
「Piccolo Teatro」作品解説
生活を受け止める舞台
起伏の多い地形の高台の角にこの家はある。敷地の形状に合わせた五角形の輪郭と五つに折れた屋根とに包まれた一室空間。ジグザグに折れ曲がるざらついた表情の壁がこの中に浮いている。どこか街角に立っているかのようでもあり、変化に富んだ視...
伊藤寛
住宅特集 2009年11月号 116頁
「F-WHITE」作品解説
廊下のない家
千葉県の住宅地、中途半端な大きさで区画されてしまったために、二〇年以上買い手のなかった敷地が舞台である。建主の希望が、「平屋」「草木の手入れの必要のない庭」「一体に近い内部空間」と明快であったため、敷地が広いせいも...
山本卓郎
住宅特集 2009年11月号 120頁
「野川」 作品解説
雛壇造成地を活かす
敷地は、雛壇状に造成された宅地群の一画にある。
北側は車通りの多い道路に接し、西側には近隣との共用階段、東、南に向かっては段々と宅地が高くなる立地である。
五五坪の敷地面積は、セットバックした擁壁上のレベル...
押尾章治 x 小巻依里子
住宅特集 2009年11月号 134頁
「野川」 作品解説
周囲をコート化する
この建物は異なるふたつの風景に接している。南側に広がる傾斜地には、雛壇状に重なる家屋や擁壁、散在する樹木や徒歩で行き交う人びとなど、人と自然と人工物が入り混じった、ひと塊の眺めが映る。
敷地内の外構計画はそれら地形に...
押尾章治
住宅特集 2009年11月号 134頁
「ウチミチニワマチ」作品解説
ウチミチニワマチ
敷地は東京新宿の高密度住宅地。依頼は近所付き合いが残る細い道路に面する塀の改修だった。建主の住宅は木造2階建ての古い民家で、水回りの集中する北側にブロック塀が位置し、家側では湿気と陰でデッドスペースを、道路側では圧迫感を生み出...
大坪克亘 x 増田信吾
住宅特集 2009年11月号 136頁
「ウチミチニワマチ」作品解説
幽霊のような建築
このエキスパンドメタルは鉄板に切れ込みを入れ引き延ばして生成されるため希薄さがあり、角度や光源によって透けたり詰まったりと表情豊かである。
自立の難しいこの材を大きく敷地に這うように折り込み、さらに角部や面の中で細か...
大坪克亘 x 増田信吾
住宅特集 2009年11月号 136頁